自分は点滴の抗がん剤を受けるか?(8)

50+50=○△□ ©︎ganvorsfoods

母の点滴抗がん剤の様子を過去に目の当たりにした。

詳しくはこちらに記載しています。

超短期間で母が骸骨のようになってしまったのを実際に見た。

自分で言葉にするのも悲しいが、母と認識できないくらいの変貌であった。

その変貌の前後の間にあったのが点滴抗がん剤。

この文章で、読んだ人に恐怖を与えたくはないのだが、

私がその時感じた恐怖を言葉に出すとこういう表現になった。

母の治療からの反省を考えると、正直、私は受けたくない。

受けたくない!!骸骨になりたくない!!

と思っていたが、まさかの自分が選択の必要の有無に迫られるとは。。。

抗がん剤をうけて、大成功した人だって、いっぱいいるのは、頭では理解できる。

ただ、

母の姿を目の当たりにした私には、母の姿が100%の結果として記憶に残ってしまった!!

受けたくないので、

なぜ受けるか、受ける必要があるのか、受けたらどうなるか、受けなかったらどうなるかの説明の時は、

一言一句聞き漏らさないように、耳に全神経を集中させた。

・なぜ受けるか

 →目に見えない癌細胞を予防的に叩くため。(私は、胃全体と胃周りのリンパ節にも癌細胞あった。)

・なぜ受ける必要があるか

 →受けなくてもいい。選択するのは患者本人。ただ、受けた方が予後のDATAがいいので薦める。

・受けたらどうなるか

 →副作用がでる。色々な症状あるが、大きくて避けられない副作用は脱毛。100%起きる。その他は個人差が大きく、脱毛以外の症状は大きくでない人もいる。そして5年後生存率が受けないより高い。

・受けなかったらどうなるか

 →5年後生存率が受けるより低い。

胃癌ステージⅢの5年後生存率は50%

2人に1人。

すごい確率だ。

こんな確率をみて、自分が近いうちに死ぬかもって考えない人はいないんじゃないか。

私は考えた。

子供が小さい。

まだ、死ねない。

生存率が少しでも高くなるなら、

副作用が、ドラマや母のように大きく出る、というわけでもない可能性があるなら、

受けよう。

そして、母の点滴の抗がん剤の様子をみて思った事がある。

一緒に病気と闘う、本気で病気を治そうと頭をぎゅーーーーーっと振り絞って、考えて、行動して、常に前からでも後ろからでもなく、隣で一緒に剣を振りまくってくれるパートナーの存在の必要性を痛烈に感じた。

決めるのは自分。

結局、自分。

でも、1人だと決意がグラグラっと揺れる事がある。

誰でもいいから、とにかく自分が心から、この人は私を本気で助けようと心底思っているんだ、と自分が思える人を戦いのパートナーとして選ぶべきだ。

パートナーは自分で選ばなきゃ。

そして、最終的な結論は、自分で出さなきゃ。出す。と誓った。自分に。

病院を選ぶ時に相談した医師に、また聞いてみた。そして、今回は自分の担当医師にも。

「自分なら、この抗がん剤を点滴しますか?」

言葉の発し方は色々だったが、発した言葉は全員同じだった。「受ける」、と。

私は、できるだけ自分で自分の病状についての説明を熱心に聞き、理解した。

薬については、薬剤師ではあるが抗がん剤を取り扱ったことがなかったので、調べた。

最終的な答えが出た。迷いはない。ないと思えるくらい考えた。

決意した。

私は点滴の抗がん剤を受ける。

禿げる。

カツラをかぶる。

生きる。

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